iPad

を買いました。金曜日に帰ったら早速届いていて、その夜は3時まで触っていました。新しいのは、これまでモニターのその先にあった諸々が、自分の触れる距離まで近づいてきたという実感でしょうか。

未だ感覚のみですが、iPadはリアル→ネットという方向より、ネット→リアルというアプローチな気がしています。電子化された様々が、手の届く触感を伴なった世界に近付いたというイメージです。左脳的な進化は殆ど無いのですが、スペックに表れない右脳的な革新が多いという感想です。(なので、「気がする」とか「実感がある」とか、このエントリーには曖昧な表現が多いです)

例えば、これまではデジカメ写真は現像しないので、閲覧用というより保存用という機能が主なイメージでした。音楽もiPodはあるものの、CDを棚から選んで再生するという「楽しい」感触はなかったような気がします。写真も音楽も、どちらもiPadを通して「触れる」ようになったことで、その用途が単純な保存・再生から一歩踏み出して、より創造的になった感じがします。そして、最も大きな変化は電子書籍でしょうか。

所謂電子化された資料が、本の表紙をめくるのと同じくらいのスピードで画面に現れ、手でページをめくるように読み進められる。何かのアプリを入れることでフリーハンドでの書き込みもできるようになるらしい。

更に、iPad上でWebと書籍の垣根が消えたことで、そのアクセス性能だけでなく、書籍一般はその内容そのものにも大きな変化が訪れるようになるかもしれない、と思いました。つまり書籍・新聞・雑誌は、電子化された媒体チャネルに進出することによって新たな表現の可能性を手に入れるということです。(一方で、紙印刷産業の衰退は更に加速されるのでしょうが…)

結果として、例えば新書など、書面デザインの柔軟性もなく、動画もリンクも入らない媒体形式は自然と淘汰されていくでしょうし、現状の印税含めた出版のビジネスモデルは間違いなく変更をよぎなくされると思います。

iPadは、二日間触った段階の感想でしかありませんが、単なるネットブックとは確実に異なるものであるような気がします。明日からは仕事でも使ってみる予定ですが、日本語キーボードの変換性能がかなりひどい(このblogも苦戦しています)ことを除けば、思っていたよりも良い感じで、何よりいろんな新しい発見があります。