平和な時代の死生観

おくりびと」も「つみきのいえ」も、どちらも素敵な映画ですね。

どちらも、永い平和な時間の安穏を前提に、そこで生きる人々の生と死を静かに描いています。そういう意味で、非常に幸せな映画だったと記憶しています。(見終わった後も、どこか幸せな気持ちにさせてくれます)

スーダンやガザ、チベットで起こっている出来事。シエラレオネソマリアルワンダが直面している貧困とは対照的な世界において、死を静謐の中で懐古できる豊かな社会の状況に、まずは感謝しないといけないなと思います。

過去「死ななかった」人は1人も存在しない。つまり我々は必ずいつか死ぬわけですが、その生の終り方がどうあるかは、当人にとっても周囲にとっても非常に大切なことのように思います。