ダボス会議

世界経済フォーラム(通称ダボス会議)が始まりました。今年は"Shaping the Post-Crisis World"と題し、金融危機後の世界のあり方に関する議論を行っています。上のグラフは、ダボス会議で毎年発表されるレポート"Global Risk 2009"にあるものですが、仕事等でも様々引用して使えるので便利です。

ご参考まで、グラフの各プロットの内容は以下の通り。

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さて、サミット(G8)が国際政治における主要国首脳の公式会議とすると、ダボス会議は非公式な折衝・調整を行う場として暗黙的に認識されています。例えば東西ドイツ統一に向けた首脳レベル会談がフォーラム会場の外で秘密裏に行われていたことは余りに有名です。現在でも、その年のサミットのアジェンダ設定を巡る駆け引きはダボス会議で始まると言われています。(今年は麻生さんに加えてプーチン温家宝など主要国首脳も多く参加しているようです)

それはさておき、毎回思うことですが、スイスは本当にうまくやったなぁと。ダボスなんて、日本でいえば、すごい田舎町ですよ。Zurichから車で2〜3時間はかかる山間の街で、よくこれだけのレピュテーションある国際会議を創造できたなぁと思うわけです。

こういうのをSoft-Powerと言うのですね。更に言えば、同じスイスの都市GeneveにはUNやWTOILO、WHO、UEFA等の国際機関が集まっています。スイスは労せず今後も世界の中心に位置し続けることができるのです。日本に一つでも、Geneveに比類するような都市があったらすごいのですが・・。多分、上海あたりにそのポジションは持っていかれてしまうのだろうな。

東京都知事とか、本当に何やってるんだろう? 東京都は一般会計だけでスイスの国家予算と同じくらいの金を使っているのだから、ダボス会議と国連本部くらい招致できなければ全然おかしいのではないかと。スイスには世界最高のビジネス・スクールと言われるIMDがありますが、東京には見当たらないですね・・。スイスには高級時計等の国際的なFieraが多くありますが、東京でそれに類するものは東京国際アニメフェアくらいですか?

なぜか最後は東京都知事批判になってしまいましたが、まずはダボス会議に注目です。